住宅ローン控除がある時に確定拠出年金をやっても、減税メリットがある人は?

こんにちは、とりです(・∀・)

今日は、住宅ローン控除と確定拠出年金(DC)の減税メリットについて考えてみます。

以前、確定拠出年金のメリットについて考えてみる記事を書きました。

確定拠出年金って何?本当のメリットについて考える。
こんにちは、とりです(・∀・) またしてもお金の話で恐縮ですが、今日は「確定拠出年金」について考えてみようと思います。 確定拠出...

確定拠出年金のメリットは、所得税や住民税の減税効果がある点だと言われています。
確定拠出年金として支払ったお金は全額所得控除され、その分税金が安くなります(^^)

上記の記事でも書いたとおり、受け取る時には税金が発生しますが、トータルで考えてもほとんどの方にとってはお得な制度です。

しかし、住宅ローン控除を受けていて、すでに減税の恩恵を受けている方はどうでしょう?

住宅ローン控除と確定拠出年金の関係について、まとめてみます。

(注)
今回の記事で出てくる確定拠出年金は、個人型・もしくは企業型のマッチング拠出(自分で上乗せして払う)部分についてを想定しています。
企業型で企業が払ってくれている分については、元々自分の所得にはならないものなので、考慮していません。

所得控除と税額控除の違い

所得控除とは?

税金は、その人の所得全部に対してかけるのではなく、それぞれの事情に配慮してなるべく公平になるように、所得の全体からある金額を差し引いた額に対して、税金をかけるようにしています。

その「ある金額を差し引くこと」を所得控除と言います。

所得控除の種類は、誰でも認められている「基礎控除」、会社員の方だったら「給与所得控除」、扶養している家族がいる方だったら「扶養控除」、奥さんが専業主婦だったら「配偶者控除」など、色々あります。

確定拠出年金は、この所得控除の対象になります。

税額控除とは?

所得控除は「課税対象になる所得を減らす」ものですが、税額控除というのは、「本来払うべき税金から、税額控除の分だけ払わなくてよくなる」ものです。

住宅ローン控除は、こちらの税額控除にあたります。

例えば本来だったら所得税25万円を払わないといけないところ、住宅ローン控除で20万円の控除を受けられることになったら、所得税は5万円しか払わなくて良くなります。

20万円丸々お得になるわけですね♪

給料からは毎月所得税がひかれますが、その時はまだ住宅ローン控除の分は関係なく支払います。

そして年末調整の時に、税金の支払いを免除された分を返してもらえます。

(住宅ローンが実行されて1年目は、確定申告を行うことにより、既に払った税金を返してもらえます)

住宅ローン控除とは?

住宅ローンで所得税が減税されるケース

まずは「住宅ローン控除」について図解してみます。

1_1_住宅ローン控除(使い切れる場合)

図の左側は、住宅ローン控除を行う前です。
赤い四角は所得税、青い四角は住民税の、「本来支払うべき額」を表しています。

そして白い四角は住宅ローン控除で、「税金の支払いを免除される額」を表しています。

この図の場合、本来は赤い四角6個青い四角3個(計9個)の税金を払わなければいけなかったのですが、白い四角を4個持っているので、その分の税金は免除され、赤い四角2個青い四角3個(計5個)でよくなりました。

これが住宅ローン控除です。

ちなみに、住民税のところにだけ「翌年の」と書かれています。

所得税はその年の分が減税されるのですが、住民税というのは前年の所得に対してかかるものなので、住宅ローン控除を行った年の「翌年の住民税」を表しています。

住宅ローン控除で住民税も減税されるケース

先ほどの図解では、支払うべき所得税はまだゼロではありませんでした。

では、以下のようなケースではどうなるでしょう?

1_2_住宅ローン控除で住民税も控除される場合

住宅ローン控除枠の白い四角が8個あるのに対して、所得税の赤い四角は6個しかありません。
白い四角は2個余っていますね。

しかしこの場合だと、まだ青い四角が残っているので、白い四角の余った2個は、青い四角に対して使うことができます。

結果として、支払うべき税金は青い四角1個だけになりました。

住宅ローン控除の枠が使い切れないケース

では、次の場合はどうでしょう?
1_3_住宅ローン控除が余る場合

住宅ローン控除枠の白い四角が8個あるのに対して、所得税の赤い四角と住民税の青い四角は、合計しても6個しかありません。

白い四角は2個余ってしまいました。

この余った分については、お金が支給されたりとかはありません。
住宅ローン控除はあくまでも「払った税金が返ってくる(支払うべき税金が免除される)」ものなので、元々自分が払う予定だった税金以上の部分については、諦めるしかありません(;^_^A

余談ですが、消費税8%に増税とともに住宅ローン控除できる上限額が上がりましたが、実際その枠を全部使い切れるほど税金を払っている人は、なかなかいないですよね。

そこで、消費税8%で購入している場合、住宅ローン控除とは別に「すまい給付金」を受け取れる場合があります。

詳しくはこちら。
給付額について|すまい給付金

ちなみに先ほどの図だと、所得税も住民税も0円のような絵になっていますが、住民税は控除できる上限額が以下の通りに決まっています。

  • 消費税5%の場合:9.75万円
  • 消費税8%の場合:13.65万円

ですので、住宅ローン控除の枠がまだ残っていても、住民税が0円にならない場合があります。

確定拠出年金の所得控除とは?

住宅ローン控除のことはひとまず置いておいて、確定拠出年金をして所得控除されるケースを図解してみます。

DCの図解

図の左側は所得控除前を表しています。
所得税の赤い四角6個住民税の青い四角3個(計9個)の税金を払わなければなりませんでした。

しかし確定拠出年金で所得控除されると、課税所得が減り、結果的に払うべき所得税と住民税がそれぞれ減り、合計6個で良くなりました!

民間の個人年金でも所得控除はありますが、控除できる限度額が4万円です。
(平成23年以前の契約の場合は5万円)

月に1万円 × 12か月 = 1年で12万円支払っていても、4万円しか控除されません。

しかし、確定拠出年金は全額所得控除になるので、年間12万円支払えば、12万円の控除を受けられます。
なので、この赤や青の四角を減らす効果が大きいのです。

住宅ローン控除と確定拠出年金、両方ある場合

住宅ローン控除を受けている時に確定拠出年金を始めても、減税メリットはあるのでしょうか?

結論としては「ケースバイケース」です(;^_^A

図解してみます。

減税メリットがある場合

元々払うべき税金が「所得税の赤の四角6個+住民税の青の四角3個(計9個)」の人の場合。

1_1_住宅ローン控除(使い切れる場合)

住宅ローン控除の白い四角が4個あるので、税金は赤と青の四角計5個で良くなりました。

この人が確定拠出年金をやると、どうなるでしょう?
DCのメリットある場合

赤い四角が4個青い四角が2個に減り、白い四角4個のおかげで、最終的に支払うのは青い四角2個に減りました。

住宅ローン控除のみの時と比べて、支払うべき税金がさらに3個減りましたねヾ(@°▽°@)ノ

そういう人は、住宅ローン控除と確定拠出年金の併用をしても、減税メリットは最大限受けられます。

それから、住宅ローン控除と確定拠出年金の減税効果を最大限受けられるわけじゃないけれど、メリットはあるというケース。
住宅ローン控除で住民税も控除される場合

住宅ローン控除で所得税は全額控除されているけれど、住民税は多少残っている場合は、確定拠出年金によって元々の赤と青の四角の数が減るので、残っていた住民税も消すことができます。

DCのメリットが多少ある場合

減税メリットがない場合

住宅ローン控除の白い四角が余ってる人の場合…
住宅ローン控除が余る場合

こういう場合は、確定拠出年金により左側の赤と青の四角が減っても、白い四角がさらに余るだけです。

住宅ローン控除だけで、すでに払っている税金は全部免除されているので、確定拠出年金をして払うべき税金を減らしたところで、減税メリットはありません。

自分が払う税金の額がわからない!という場合

ここまでの図解で理屈はおわかりいただけたかもしれませんが、じゃあ実際自分の場合はどうなの?と思った時、何をどう調べれば良いか、わからなかったりしますよね(;´▽`A“

まず見るのは、源泉徴収票です。
源泉徴収票

最終的にあなたが支払った所得税の金額が「源泉徴収税額」です。

住宅ローン控除2年目以降で、例えばここに「10,000」と書かれている場合は、所得税を1万円払っているということなので、住宅ローン控除の枠を全部使い切っていることになります。

この場合、もし確定拠出年金をやれば、この所得税を減らしたり、0にすることができます。

一方、ここに「0」と書かれている場合は、既に所得税が0円になっているので、これ以上所得税が減ることはないです。

ただし、住民税を減らせる可能性があります。

それがどれくらいなのか調べるためには、計算が必要そうです(;´▽`A“

支払う所得税が0円になっている状態が、住宅ローン控除の枠をほとんど使い切って0円になったのか、まだ大分余っている状態なのかを計算してみると、目安になりますね。

所得税を計算する

元々の所得税の金額は、以下の計算でわかります。

課税所得 = 源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」 - 「所得控除の額の合計額」

課税所得 × 税率 – 控除額 = 元々の所得税の金額

です。

税率と控除額は、以下の通りです。

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超 330万円以下 10% 9万7500円
330万円超 695万円以下 20% 42万7500円
695万円超 900万円以下 23% 63万6000円
900万円超 1800万円以下 33% 153万6000円
1800万円超 40% 279万6000円

課税所得が300万円の人は

3,000,000円 × 0.1 – 97,500円 = 202,500円

202,500円が、本来払うはずだった所得税の金額です。

住宅ローン控除の金額を計算する

住宅ローン控除の金額は、年末の住宅ローン残高の1%です。

年末の住宅ローン残高は、毎年10月ごろに、銀行から送られてくる通知に書いてあります。

※上限など細かな条件はこちらをご参照ください
住宅ローン控除制度(平成27年10月現在):長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

2000万円残っているなら、住宅ローン控除額は20万円です。
上限が20万円の方で、ローン残高が2500万円だったとしても、住宅ローン控除額は20万円になります。

住宅ローン控除残り枠は?

上記の「所得税を計算する」で出した金額から「住宅ローン控除の金額を計算する」で出した金額を引いた時、もしもプラスだったら「源泉徴収税額」にも0以上の数字が書かれているはずです。

マイナスだったら、その金額が「住宅ローン控除の枠を所得税だけでは使い切れていない金額」です。

所得税だけで使い切れてない分は住民税で使えますが、その時に住民税が上限まで控除しきれない場合は、確定拠出年金の減税効果が出るケースになりますね。

住宅ローン控除で住民税も控除される場合

じゃあ住民税はいくらなのかというと、住民税の計算はややこしいのですが、概ね課税所得の10%です。
基礎控除とか扶養控除とかの、各所得控除の額が、所得税と違うんですよね…

こちらのサイトで、税金の計算ができるので、ご参考になさってください。
http://www.zeikin5.com/calc/

太陽光発電の雑所得がある場合

住宅ローン控除の枠を使い切れていない場合、太陽光発電の雑所得にかかる税金も相殺できるケースがあります。

例えばこのケースの場合。
住宅ローン控除が余る場合

住宅ローン控除の白い四角が余っています。

この人が太陽光発電をして雑所得を得ると、課税所得が増えるので、支払うべき所得税と住民税が増えます。
太陽光の雑所得

左側の、緑の四角が雑所得によって増えた分だとします。

そうすると、余っていた住宅ローン控除の白い四角を、雑所得で増えた分の税金に対しても使うことができるため、雑所得にかかる税金を節税することができます(^^)

余っていた住宅ローン控除枠を有効活用できて、お得?ですね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

医療費控除がある場合

医療費控除も「所得控除」ですので、これまでの図の左側の赤と青の四角の数を減らす効果があります。
ただし、控除できるのは「医療費の総額から10万円を引いた分だけ」です。

医療費の総額が100,100円とかだと、わざわざ確定申告するメリットはないですね(^o^;

所得控除できる分については、確定拠出年金と同じ考え方ですね。
例えば医療費の総額が30万円だったら、10万円を引いた20万円が所得控除され、その分赤と青の四角が減ります。

まとめ

という訳で、住宅ローン控除がある時に確定拠出年金をやって節税効果があるか?というのは、ケースバイケースです(;´▽`A“

例えば、払っている所得税と住民税の合計が20万円で、住宅ローン控除の金額が25万円の場合は、確定拠出年金をやっても節税効果がありません。

しかしその場合でも、住宅ローンを返していくことにより残高がどんどん減って、住宅ローン控除額が15万円とかになれば、確定拠出年金の節税効果が発揮されますね(・∀・)

どなたかのご参考になれば幸いですm(_ _)m

【免責事項】
以上の内容はなるべく間違いのないように書いたつもりですが、何か間違っているところや考慮漏れなどあるかもしれません。
このブログを参考にした結果損失が発生しても責任はとれませんので、ご了承くださいm(_ _)m

迷ったら税務署などにご相談ください。

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コメント

  1. ヤン より:

    分かりやすくて参考になります\(^o^)/

    2017年からは、確定拠出年金できる人も増えるみたいなので、私もやろうと思ってます。

    会社員ですと、月23,000円または12,000円までかけられそうです。
    所得税20%とすると、55,200円または28,800円減税になりますね\(^o^)/

    • とり より:

      ヤンさん、コメントありがとうございます☆

      55200円が20年とか積み重なると、かなり大きいですね♪

      今は企業年金がある会社の人はNGですから、やりたくてもできない人が多いのでしょうかねぇ。
      うちもマッチング拠出した方が良いのかなぁと考えたりしますが、なかなか夫と確定拠出年金についてじっくり話し合う時間が取れないです(T-T)

      とり自身は税金払ってないので、代わりに(?)NISA口座申込中です☆
      なんだか時間がかかりますね~(・∀・)

  2. コスケ より:

    こんにちは、コスケです( ´ ▽ ` )ノ
    今回の記事、非常に勉強になります!

    じっくり読んで思ったのですが、本当に複雑で普通に生活してたら知らないことばかりですよね。

    私の場合、かなり意識が高い方だと思いますし、最大限所得控除などは活用しているハズですが、まだまだ出来ることもありそうです。

    私の場合節税の専門家が家族巻き込んで家全体で出来るだけお金を残すように色々提案してくれて助かっているのですが、自分一人じゃ到底出来そうもありませんでした(ノД`)

    本当に税金は面倒です・・・

    • とり より:

      コスケさん、コメントありがとうございます☆

      本っっ当、税金は面倒ですよね(ノДT)
      控除のことなど、本当に必要な人がちゃんと情報を得られてないんじゃないかと思います。

      専門家に提案してもらえるのはありがたいですね!
      「家全体でできるだけお金を残す」ですか~。
      うちも色々と考える余地がありそうです(>_<)

      家を建てるまで税金とか節税とか一切考えたことがなかったです。

      お給料の手取り額もらって、12月の年末調整でいつもより多く給料がもらえてラッキー☆ぐらいで、本当は自分の収入がいくらで、そこからどれだけ控除されて、どれだけ税金を払ってて、何をどうすればどれくらい節税できるかなんて、意識してませんでした。

      家を建てたおかげで、住宅ローン控除や太陽光の確定申告を通して税金のこと勉強できたので、家そのものだけじゃない価値を得られた気がします(笑)